快晴で散歩日和だが、わざわざ暗い地下室に映画を観に行く、その電車の中。

 

・『ザ・ミソジニー

そして帰路。ラッキーなことに水曜の予定が空いたから少し安く観れた。場内は中年男性ばかりで、映画業界とその周辺を体現していた。新宿駅はこんなに若い人で溢れているのにみんな映画館になんか用はないのだな。始終菓子類を食べるおっさんが斜向かいの席におり、ついてねえなと思ったが、この国はもうすぐ道を歩けばなにかをくちゃくちゃ食っている老人ばかりという社会になるのだし一応は飲食可とされている場所でのことなわけだし許しますかと結論づけてみる。つまり別に許していないし、ついでにおっさんばかりなせいで映画館って基本あんま好きじゃないなという話。

ともかく、不気味な名称の映画。ユリイカの今月号「Jホラーの現在」はまだ読みかけだけれど、なるほどこれはかなり、昨今のアジアホラーとは一緒くたにし難い、Jなホラーだ。良い意味でも悪い意味でもある。所々で友人と解釈が分かれた。そういう余地のある作品に対し昔ほど憧れを抱かなくなったな。感想保留。

 

・集まり

大勢でつるむのが得意じゃない。集まるとやってる感みたいなものを出せるけど、その「感」の中身のほとんどについて、実態のない水増しだろうと思えてしまう。いや、きっとそこにはなにかがあるはずで、それはたぶん人数が集まることでしか得られない類のものなのだろう、そうでなくてはこの人たちが集まってくる訳が成り立たない。そう思い直して価値を見出そうと目を凝らしてみたりもする。でも結局、私には何も映らない。むしろ、もはや大勢で集まっているというだけでその成果の魅力が半減しているようにすら感じる。つるむの、向いていないのだ。