台風が来ている。明日、出勤できるのかどうかわからない。別にどうでもいい。大した仕事ではない。

最近、とくに気になるテーマは二つ。

 

・武蔵野

角川と武蔵野市とのコラボ企画の存在を知った。もう第三回になるらしく、小説投稿サイトである「カクヨム」を通して応募できる。そのサイトを利用しているわけではないから応募作の雰囲気とかはよくわからないのだけど、一般部門の審査員が民俗学者赤坂憲雄である。『境界の発生』とかの、あの赤坂先生である。この人に読んでもらえるのなら、なにか書きたいかもしれない──それでさしあたり、どんなものが書けるかなと仕事帰りに図書館に行って武蔵野についての本をあたってみた。国木田独歩『武蔵野』には一応、目を通したが、あまり個人的な感慨はなく、どちらかというと『更級日記』なんかの解説書を読む方が自分の趣味には合いそうだった。それとやはり宮本常一によるかの土地の人々の営みにまつわる文章。これは単純に知らない知識を得られるから読んでいて面白い。そんなに分厚くはない全集が開架の棚にあって貸出可だった。持ち帰り、今週はこれをちまちま読むことにする。

 

・読書会

読書会にはいろいろと失敗してきた。私は気が短く喧嘩っ早いところがあり、出来た人間たちの寛容な集まりが苦手だ。だから、読書会まがいのことをやろうとすると大抵上手くいかない。その度に結局は人間の相性かなという結論を出しながら、いやまだ諦めるのは早いという気持ちを捨て切れずに来た。

なんせ読書会とは生涯学習である(このまえそう言ってる人がいてそれだねと思った)。『江戸の読書会』では、その行為が昔から重要な教育の方法であったことが述べられているが、ほんとそれ、で、私が読書会に失敗しているというのはつまり私が「まだ」未熟だからなのだ。そう。本当は相性とかの問題ではない。ある意味でそれは修練、本の内容を習得する以上に、他人との接し方について学ぶ行為なわけで、私が他人との読書会を諦め切れないのは、他者とのコミュニケーションの在り方を改善したいと願っているから。自分を変えたい。そういう意味では、どのような本を扱うのでも構わない。